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B&B@下北沢 [おくに文庫]

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ず~~~っと行きたかった内沼晋太郎さんプロデュースの本屋さん、B&B。


◇B&B@下北沢

飲物片手に自由に本を手に取ることができ、店内の家具もすべて買える。その気になればこの空間をそっくり家にもちこむことだってできる。
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なぜ下北なのかと最初は不思議に思ったが、たしかにこのセレクトは下北っぽい(気がする)。

青山やはたまた中央線沿い、神保町などBOOKなんちゃらを冠っている場所の本屋は、とても好きだけど普通に書店で見る新刊がなかったりする。そこがネックだった。でも一緒くたになっている場の想像がつかなかった。

そういう意味でここは私の理想をすんなりこなしている。
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ところで、読みたかった『推理作家の家』があったので飛びついた。もちろんドリンクを買って椅子に座って読んだ。

写真家の南川三治郎さんが自分が撮影したいと思った海外の推理作家の創作現場に取材も兼ねてたずねたエピソード付きの写真集。

印象深かったのが冒頭のジェフリー・アーチャー。英国紳士らしく、真の「ジェントルマン」また自身も務めている「政治家」のあるべき姿を美しくまっとうに語っていた。「政治家というのは人々に奉仕の精神がないとやってはいけない。私利私欲に走らないためにも自分にとって小説を書くことは必要だ」と。「ママでも金」は非難されさえしたが、アーチャーにいわせれば当然のことだったのかもしれない。

グレアム・グリーンジョン・ル・カレのように一筋縄ではいかなかった作家もいたようだがそのエピソードも面白く、ただ大概は快諾しホスピタリティを感じさせる陽気な作家の話を楽しめた。

驚いたことにパトリシア・コーンウェルのように若い作家もいるものの、ほとんどの作家が80歳くらい、またそれ以上は人生を謳歌していることだ。個性は様々だが、早起きだったり仕事の時間を決めていたり、国をまたいで複数の素敵な家を所有していたり、下書きは手書きが基本だったりと書き手としての基本的なポイントはサラリとストイックに遂行していた。誰もが理想とするライフスタイルが確立していた印象だ。

男性も女性も華麗で超カッコイイ!この本はいつかほしいと思った。

これだけでも大満足なのに、次にふと手にとった『世界は一冊の本』もすばらしい本だった。
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とりわけ「ファーブルさん」という詩には悶絶した。このあいだファーブルの話で盛り上がったという内輪の話題性もあいまったからだ。

「ファーブルさんが語ったのは新聞の朝刊が決して語らないような世界の言葉だ」

これが今の私には効いた。この本もいずれほしい。必ず。

次に来る時は置いていないかもなぁ。でもまたこんな本たちとの出会いがある気がして足を運ぶと思う。
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ところでおくにはこの店名、やっと平静を保って口にできるようになったぞと(ここはBook & Beerの略)。

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