人としての記憶 [うた]
だれかとその先に見えるものが一緒なら
たとえそばにいなくとも
だれもが進んでいけるだろう
ときどき
会いたいとだだをこねるのも
その確認のためだろう
世の中がいくら進化しても
具合のいい確認方法は
発明できない
それは何億年もの昔
存在したかもしれない
いつ失ってしまったのか
どこかに落としてしまったのか
あるいはなにかとひきかえにしてしまったのか
いいや、忘れているだけだ
形がなくて見えなくて
ほんとうに大切なものは
私たちのどこかにあるはずだ
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