自信相応の人

頼んだ五目炒めが本当に五目か気になって、数えてみる。

赤、緑、白、黄、黒、五目だ…。すごい。

待てよ、赤と緑はピーマンだから種目（？）は一種類じゃん。

あ、五目って見た目が五色ってこと…？

バランスのよい彩りは見るだけで楽しくなる。
こんなことを考えて浮き足立つ私の気持ちもわかるだろう（そこまで？）。

果たして、私の外見には５つも特徴があるだろうか。
と考えてみる。

もう一つの耳の穴、ぱっくり割れた舌、サル腕、背中の筋肉、異様に開く足の指。なんともマニアックな５部位。

体全体でいうと漠然としているので、五体で考えてみる。

自分の目には、鼻には、口には…手足にはそれぞれどんな特徴があるのだろうか。人と違うところがあるだろうか。

意外に客観的に、変な謙遜なく自分を見つめられるかもしれない。
そして容易に、自分の見た目に関する５つの特徴を見出せるかもしれないのだ。

五目炒めは五色で、その見た目に違わずその分きちんと栄養がある。

先に挙げたあなたの５つの特徴は、なにかしら奥深い効果を秘めているだろうか。
たまには少し目線を変えて、そこはかとない、でも確信できる自信が湧くのを感じる訓練も必要だ。

そうすれば、どこからきたのかわからない自信で、人をふりまわしたり自分がわからなくなることは少なくなるのではないかと思うのだ。