愛のカタチ [うた]
あの人と
愛を語ろうとすると
なにかが違うと気づき
時が止まる
このぜんまいだったか
あのぜんまいだったか
とりあえず
片隅に眠っていた
予備のぜんまいを
巻いてみる
とりあえずの
時が流れはじめて
ほっとする
世の中には
語るにたやすい愛と
ことばにできない愛と
二種類ある
どっちも愛に違いない
所在もとない愛は
性急に語ろうとすると
たちまちはじけてしまう
そうゆっくり
ゆっくりと
じれったいくらいの
速度で
巻いてみるのだ
何度も何度も
いつしか
まわす手に
軽快さとここちよさを
感じるようになったとき
その愛のカタチが
わかるだろう
愛のカタチが崩れても
私は進むだろう
それがどんなカタチであれ
愛には変わりない
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